”お菓子やしき”ってなあに?

 

2015年度の”お菓子やしき”は10月31日土曜日(10:00-11:00)チャーチホールにて開催予定です。


10月31日に行われるアメリカの秋のイベント ”ハロウィン” と 日本の伝統テーマパークである ”おばけやしき” を掛け合わせたてできたのが ”お菓子やしき” です。ハロウィンでは、子どもたちが仮装して ”Trick or Treat!" とキャンディーを貰い歩きます。本日本語学校ではキャンディーを貰い歩くのではなく、小学部の学習とファンドレイズの一貫として ”お菓子やしき” を開催しています。保護者のみなさまから寄付していただいたキャンディーをそこで児童が売り買いします。売上金は小学部の児童みんなで使い道を話し合います。ちなみに、昨年度の売上金は多数決の結果「銀行に預金する!」に決まり銀行に預けてあります。

 

10月に入ると ”お菓子やしき” の準備がはじまります。(以下はじめから終わりまでの流れ)

 

◎10月初旬の授業でポスター(低学年)、案内状(中学年)、寄付の依頼状(高学年)を作成。

 

◎各クラスでハロウィンに関係するカタカナ言葉、言葉の仲間分けやお金の学習をします。

 

◎ ”お菓子やしき” 前週は、低・中・高学年合同の縦割りの班に分かれます。全体でモノの売り方の仕組みを学んだ後、①どんなお菓子があるか確認する。②お菓子の値段を決める。③お店の飾りつけや当日の戦略を話し合います。

 

◎当日は各班ごとにテーブルをセットアップ。ここで各班の色が出ます。どの班もたくさんのお客さんに来てもらえるように創意工夫してお店を飾ります。ハロウィンのコスチュームを着る班もあります。

 

「10時になりました。さあ、開店です!」

幼稚部の小さなお友達がお客さんです。お店やさんは日本語で勧誘します。「いらっしゃいませ~」「これは25セントです。いかがですか?」「うちのお菓子の方がおいしいですよ。」などなど。小さなお客さんが迷ってしまうくらい魅力的なお店ばかりです。


ここで児童はお店やさんの仕事を学びます。集客と営業です。店の外観だけでなく、お客さんが買いたくなるように魅力的な商品説明が必要です。お店の前で突っ立ってお客さんを待っているだけでなく、お客さんを探しに歩いて個人的にセールスする児童もいます。リーダーシップを取れる班長は班員を売る人・勧誘する人・金庫番などに役割分担します。どの班もたくさん売ろうと必死です。


閉店間近になると、残っているお菓子をさばく為、お店では値引き合戦がはじまります。

毎年、お菓子を売り切る班とお菓子が残ってしまう班があります。各班のお菓子の値段設定は異なるので売上金も異なります。つまり、お菓子を売り切っても、残ってしまった班より売上金が低い場合もあります。班によっては売り上げ金額より、全て売り切ることにフォーカスするため、値引率が高くなるためです。学習面からすると、安く売り切って班員一緒に「全て売った!」という達成感を味わうというのはとても良いことです。そして、お菓子は残ってしまったが売上金は結構稼いだという班は「たくさんお金を稼いだ!」という達成感を味わうことができます。


閉店後は班ごとに片付けをします。飾りつけやテーブル等をしまい、ゴミ拾いをします。教室に戻り、班ごとに売上金を数えて反省会をします。


◎次週はお礼のポスター(低学年)、お礼の手紙(中学年)、寄付のお礼状(高学年)の作成で終了です。


このように、”お菓子やしき” という楽しいイベントを通して、日本語の読み書きだけでなく、どうしたら自分の店にお客を呼べるか。どうしたらお菓子を買ってもらえるか。など、考える力を養うことができます。更に、小学部の縦割り合同授業という形で低・中・高の児童が一緒に1つのことを成し遂げたという達成感を味わうことができるのです。